天の助け
この大会は、思い返せば切りがない。強豪が集い、選手81名のうち5人が世界ランキング10位以内、世界ランキング20位以内11人が参加し、賞金総額220万米ドルを争った。
そして天気である。スウィンギングスカート・ゴルフ・ファウンデーション(以下「基金会」)は2011年から名を冠してLPGA大会を開催しているが、毎年風雨に悩まされてきた。今回は初めて4日間連続の好天となり、これまでにない盛況につながった。
特に最終日は3万2496人が詰めかけ、台湾ゴルフ競技観客動員数で史上最高を記録した。台湾中南部から来た観客の中には、大渓G&CCが二度目だというファンも多い。最初は1999年のジョニーウォーカー・クラシックである。当時、観客動員数の記録を作った大会の最終日、1万人を超えるギャラリーがタイガー・ウッズのプレーを一目見ようと集まった。
当時の鴻禧大渓ゴルフコース(今の大渓G&CC)は、ジョニーウォーカー・クラシック開催のために、世界的な設計家ロバート・トレント・ジョーンズJr.に改造を依頼した。大渓ゴルフコースは、今も台湾で唯一の欧州・豪州・アジアンツアーの3大大会認定コースである。
今回ファンを喜ばせたのは、台湾の選手ウェイリン・スー(徐薇淩)が3日目終了時に首位タイに立ったことだろう。特に彼女は初日6番ホールでイーグルを出している。長距離の好打を叩き出し、拍手喝采を浴びた。3日目には、右にバンカー、左にウォーターハザードのある16番ホールで池に入れてしまい1打罰となった後、驚きの20ヤードパットを決めてパーを保ち、リードを維持した。思わずガッツポーズが出たウェイリン・スーに、ギャラリーも沸いた。このパットはその後もリードを保つカギとなった。
ウェイリン・スーは最終的にリディア・コと6位タイの結果となったが、会場の応援と競技経験が得られたことについて「2018年も成績は安定しませんでしたが、地元で応援してもらえたことが、とても嬉しいです。」と語った。
スウィンギングスカート・ファウンデーションの王政松会長は長年にわたって台湾のゴルフ推進に尽力してきた。