トップを走り続ける
We Keep IT Greenがサステナビリティを追求するスーパーマイクロのスローガンで、企業の社会的責任を果たし、人類と地球に少しでも貢献したいと考えている。
「グリーンコンピューティングへの道は、偶然のきっかけで開かれました」と梁見後は言う。2004年に映画『デイ・アフター・トゥモロー』の予告編を見た時、親である梁見後は子供たちから「お父さんはすごい」と言われたいと思った。そして帰宅の途上、やるべきことがひらめいたのである。「大まかに見積もってみると、パワーサプライの効率を高められれば、一年間に少なくとも火力発電所30基分の電力消費を減らすことができることがわかりました」この驚くべき数字に、梁見後は使命感を抱くこととなる。
コンピュータは多くの問題を解決してくれるが、熱を出すという、地球環境に関わる問題がある。だが、当時市場に出回っていたパワーサプライは、彼の求めるレベルに達していなかった。
「市場にないのなら、自分で作ろう」ということで、彼らはパワーサプライの効率を70%から90%まで改善し、基礎設備も全面的に改良した。電子回路を省エネ設計にして冷却システムも変えた。コンピュータが発散する熱を減らすために、自然風による放熱と各種組み合わせによって温度を下げることにも成功した。これによってエアコンの使用も削減でき、地球温暖化へのコンピュータの影響を大幅に減らしたのである。
近年はクラウドコンピューティングの発展で、サーバーのレベル向上が求められている。そこでスーパーマイクロはグリーンコンピューティングに重点を置いて省エネ部品を開発し、データセンターとクラウドソリューションの構築によってエネルギー消費量を50%削減した。ハードウェアの買換えにおいても60%の購入費用を削減できると見込んでいる。
スーパーマイクロは環境のためにグリーンコンピューティングの先頭に立って同業者を導いている。電子廃棄物を減らし、コンピュータの熱の問題を解決すれば、地球環境に貢献できる。
グリーンコンピューティングを事業のコアとするスーパーマイクロは、消費電力を5割削減できる一連の省エネ部品も生産している。